CKDによって起こりやすい合併症
高リン血症
高リン血症が進行すると
異所性石灰化とは?
高リン血症を放置したままにしておくと、リンとカルシウムが結合して骨以外の組織に沈着してしまうことがあり、これを異所性石灰化といいます。
血管が石灰化すると血管の壁が硬くなって動脈硬化となり、脳梗塞や心筋梗塞などの脳・心血管疾患を発症しやすくなります。また、関節が石灰化すると関節炎を、眼なら結膜炎を、皮膚ならかゆみを引き起こします。
異所性石灰化の症状
- ● 動脈硬化を起こし脳・心血管疾患を発症しやすくなります
- ● 関節が動かしにくく関節痛が起こります
- ● 眼が赤く充血します
- ● 皮膚がかゆくなります
- → 石灰化を予防するためにも、リンのコントロールが大切です
二次性副甲状腺機能亢進症とは?
腎機能が低下すると、リンの排泄低下により血清リンの上昇を、活性型ビタミンDの産生低下により血清カルシウムの低下を引き起こします。その結果、副甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、二次性副甲状腺機能亢進症を引き起こします。
副甲状腺ホルモンは骨に作用し、骨からカルシウムとリンを流出させるはたらきがあります。その結果、骨そのものがもろくなってしまいます。
- → 症状があらわれなくても知らない間に進行します。リンのコントロールが大切です